秘める
「……何を、隠してる?」
「どうしたんだい、急に。何も隠してなんかいないよ」
「別に。少し、思っただけだ」
2019~ アークナイツ 一日一文企画 文章アークナイツ,エリソ
掴む
「……もう少し、もう少しで……」
戦術シミュレーションシステムの画面を前にして、男は唸っていた。あとひとつ、何かが足りていない。上手くいかない。
2019~ アークナイツ 一日一文企画 文章アークナイツ,エリソ
攫う
その鮮烈な姿に視線を奪われたことを、いまでも覚えている。彼が故郷で学んだという剣術、あの閉塞的な国家にもこんなに美しいものが残っていたのだと、僕は今更ながらに感じたものだ。
2019~ アークナイツ 一日一文企画 文章アークナイツ,エリソ
放っておけない人
「すまない、ちょっと実験室の方に届け物をしてほしいんだが」
「お安い御用だよ。持っていくのはそれ?」
「ああ。本当は自分が持っていくべきなんだが、別のところに呼ばれてしまって」
「気にしないで。君は忙しいからね、ドクター」
「頼んだよ、エリジウム」
2019~ アークナイツ 文章アークナイツ,エリソ