主+モナ

寄り添う

彼の持つ温もりは、何もいつもと変わらない。それでも、その表情は通常のものとは少し違っていた。ふとしたときに見せる寂しげな瞳。恐らく無意識なのだろう溜め息に、緩慢な仕草。失ったものはいつだって大きい。怪盗団の皆は誰しも心に大きな空洞を抱えていて、それを埋めるために、あるいは抱えて生きていくために命がけで改心なんてことをやっている。