間近に刺さる
「……性急だ!」
アインはきょとんとして、しばし俺の瞳を見つめたあと、ようやく理解したように声をあげた。
「ですが……どうすれば」
~2018 文章Gダム,~2018,アイガエ
たとえ何をなくしても
少し長め /「……こりゃあ、もう駄目かもな」
リディさんが呟いたが、おれはまだ諦めていない。目の前に広がる赤と紫の金属片の間に、目を引く黄色をした脱出用ポッドがある。飛び出すようにコクピットから出て、その中へはしかしゆっくりと入る。
~2018 文章Gダム,~2018,アンバナ
他でもないあなたに
※現パロ 『会いたい、と言ったら、あんたは会いに来てくれるのか?』
電話の向こうで、くすりと笑うのが聞こえた。一応彼のほうが年下ではあるはずなのに、なぜかいつもこうだ。主導権を握られている、と思う。それは彼が持つある種のカリスマのせいなのだろうか。
~2018 文章Gダム,~2018,マツジョニ