できるなら口にするのはやめてほしい
完全に油断していたために右腕を絡めとられていて動かせない。まさにされるがまま、という状況だった。誰だってそうだろうが、こうなるのは決して好きではない。
「……どうしてそんなに固いんですか」
「当たり前だろ」
「わかりません」
~2012 文章3K,FF零式,~2012
やさしさを押しつけ合う
乱雑でも優しげな撫で方は、彼の根本の性格を良く表していた。
「大丈夫、平気さ、ナイン」
名前を呼びながらも、低く呟いたそれは自分に対してだけの励ましではなかった、とナインは思う。だからこそ悔しかった。
~2012 文章9K,FF零式,~2012
きみの生まれた日だから
「今日一日は、一緒に居てやるよ」
「……それはまた」
昇りきった日の光を窓際で浴びながら、愛銃の手入れをしながらキングは無精気味に答えた。
~2012 文章9K,FF零式,~2012