それはキレてるからであって
朝起きたら折原臨也が俺のプリンとスプーンを手に持っていつものニヤニヤ顔で立っていた。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
The important thing which I have dropped.
新羅のところに戻ったら、「あ、良かった、どこも怪我してないね。頭蓋骨粉砕くらいされるかなあって冷や冷やしてたんだけど」とかにこにこしながら物騒なことを云われて(そんなことされたら普通に死ぬじゃないか)、何か思い出した?と笑顔はそのままで聞かれた。――記憶喪失ネタ②
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
未だ酔いは覚めない
愛してる、とか云う言葉は俺のなかで軽くトラウマになっているのかもしれない。耳もとで囁かれるそれに、ぞわりと毛を逆立たせる。妖刀とやらの罪歌を思いだすからだ。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
乙女心はわからない。
※受女体化
「相変わらず女の子らしくないよね、君」
「潰すぞノミ蟲」
「……ほら、そう云うところも」
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
君にいちばん近い距離
犬だ。見たところ、まだ仔犬っぽい。首輪はついているから飼い犬だろう。まあ、今のご時世しかも都会で、野良犬などそうは見かけない。恐らくは飼い主とはぐれて彷徨っていたのだろう。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
殺したいのに、殺せない
「このまま、俺に殺されるんだろうな。君は」
動けなくなった俺の体に覆いかぶさるようにして、いつもの3割増しくらいの薄気味悪い笑顔で臨也はそう云った。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
でも、そんな君がすごく愛しい愛してる
シズちゃんを見ていると、不意にとても強い支配欲が湧きあがってくるときがある。俺の狭い世界のなかでもっとも思い通りにならない人間(と云うよりは、化け物)である彼に対してそれを感じるのはいつものことだけど、もっと強いものだ。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
熱い頬にキスをする
「ああ、好きだよ。どうせわかってんだろ、わざわざ云わせるな。ばか」
~2012 文章DRRR,六門,~2012
その名で呼ぶな、呼んでいいのはアイツだけだ。
あぁ、何だっけな。何だっけ、忘れた。この男の顔はすごく覚えてるけどなんか見ててイラついてきたり愛しくなったりどんな関係か全然まったくわからない。うーん、面倒だな、記憶喪失ってのは。たぶん初めてなったのだろうけど、面倒だ。――記憶喪失ネタ
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
進むあなたと進まない僕の足
多分ではなく確定としてそれは僕の胸へすとんと落ちた。僕は彼が好きなんだ、僕が求めている非日常の一部である平和島静雄と云う彼が。
~2012 文章DRRR,帝静,~2012
手加減を知らないから
ここまでくると立派に酔狂だとは思えども、玄関先に彼を見たとき、ちょっとだけ嬉しくなる。てっきりダンマリを決めこむかドアを蹴破るかエトセトラ何かしてくると予想していつでも逃げる準備はしておいたのだけど、外れて安心なのかどうか複雑な気分だ。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012
サプライズエンカウント
恋というのは果ても底もない、ただ突きすすみ堕ちていくだけの感情である。ある種、夢に似ている。果ても底もないと言っても、醒めたときは別だ。そんな所も含め、似ている。
~2012 文章DRRR,臨静,~2012