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所謂ツンデレ

本当に女ってやつは面倒だ。特に今俺の胸に埋まってるこいつ。鼻を啜る音と微かな嗚咽。これ以上なく面倒くさい状況だった。子供をあやすみたいに、ぽんぽんと明るい緑色の頭を弱く叩く。

他力本願な幸福

涙腺さえあれば泣くことくらい簡単だ。悲しくなくても痛くなくても涙を流すことはできる。何度も涙を流してきたけど、全部悲しいとか痛いとかそんな感情から来るものじゃなかった。涙は女の武器と云うから。

気持ちなんて知らなくていい

いつかどこかの昼下がり。とか適当な言葉で表せられるほどどうでも良い時間。 「ラグナ君はばかですねえ」 「黙れその声帯掻っ切ってやろうか」 「いいですけど、声が出なくなって筆談にしたら、ラグナ君読めないでしょう。漢字」 「漢字くらい読めるわ。お前は俺を何だと思ってんだ」

失われるだけ

※死ネタ 足下を見てしまった。人間が倒れている。生死はわからない。だがもし生きていたとしても、すぐに死が訪れるだろうことは確かだ。

もう二度と、

痛いかよ、痛いだろ、それでいい。限界まで傷つけて喰らい尽くせばこいつのすべてを支配できるだろうか。そんなことになればそれはいい話だ。憎悪が欲情に変わったのはいつのことだったのか。互いに息が荒いのはもう長い時間ずっとそれをしていることの表しだった。正直、もうだいぶ疲れた。けれどそれをやめないのはこいつが気に入ったのか、と考えるとどうにも焦燥にかられる。