臨静

でも、そんな君がすごく愛しい愛してる

シズちゃんを見ていると、不意にとても強い支配欲が湧きあがってくるときがある。俺の狭い世界のなかでもっとも思い通りにならない人間(と云うよりは、化け物)である彼に対してそれを感じるのはいつものことだけど、もっと強いものだ。

手加減を知らないから

ここまでくると立派に酔狂だとは思えども、玄関先に彼を見たとき、ちょっとだけ嬉しくなる。てっきりダンマリを決めこむかドアを蹴破るかエトセトラ何かしてくると予想していつでも逃げる準備はしておいたのだけど、外れて安心なのかどうか複雑な気分だ。

サプライズエンカウント

恋というのは果ても底もない、ただ突きすすみ堕ちていくだけの感情である。ある種、夢に似ている。果ても底もないと言っても、醒めたときは別だ。そんな所も含め、似ている。