槍言♀

曖昧にしたままで

好きになどなってやるものか。首筋にひりつくような痛みを感じながら、その箇所から喉へせり上がってくるものをごくりと呑み込んだ。ややあって俺の項から唇を離した言峰は、細い指の一本一本から手のひらで俺の頬に触れて、笑った。俺はいま、とても嫌そうな顔をしているだろう。言峰がこういう人間だとは知っていたはずだが。