時言

ある結果へ至るまで

師よ、あなたは死を怖れぬのですか、と尋ねたときの答えを覚えていない。ただ、君はどうなのかね、と聞かれたことは覚えている。綺礼は一言わかりませんと答えて苦笑され、その会話は終わった。それは覚えている。彼はどう答えたのだっただろう。不意に思い出して、気になった。