ユリレイ

埋め合わせ

まだ暦の上では夏なのに、妙に寒い日だ。テントの中でも隙間風がやたらと突き刺さってくるので、昼寝をしていたのに妙に起きてしまって、横で武器の手入れをしているおっさんの上着の裾を引っ張る。

知らなくてもいいこと

※学パロ 「あんたはどう思う?」 何かを知っている目で、青年は長い髪を揺らしながら尋ねる。いいや、案外何も知らなくてただの戯れかもしれない。む、とレイヴンは口をへの字に曲げて眉をひそめた。