カイジェス

同じ道を歩んだ僕らだから

「いいじゃないか、別に」 あまりに簡単に言うものだから、もう少しで怒りに任せ手を上げてしまうところだった。オレがどれだけ悩んでいるかわかって言っているのだろうか、こいつは。女性陣に訊くのも気が引けるし、もちろんロウや劾などにそういった話が通じると思えるわけもなく、必然的にこのイライジャ・キールしか残っていなかったのだ。

構ってください

あのさ、とジェスが徐に言うので振り向けば、彼はオレに向かって両手を広げていた。 「なんだ、それ」 淡々と尋ねれば、露骨に嫌な顔をする。やっぱり子供だ。