同じ道を歩んだ僕らだから
「いいじゃないか、別に」
あまりに簡単に言うものだから、もう少しで怒りに任せ手を上げてしまうところだった。オレがどれだけ悩んでいるかわかって言っているのだろうか、こいつは。女性陣に訊くのも気が引けるし、もちろんロウや劾などにそういった話が通じると思えるわけもなく、必然的にこのイライジャ・キールしか残っていなかったのだ。
~2016 文章Gダム,~2016,イライジャ,カイジェス
意味なんてないキスをしよう
いつもまっすぐに見つめてくるあいつの目が閉じられている。こうも近くにいながら、まあオレはそのほうがやりやすかったりするが、何とも言えないような気になった。やつはオレを待っているのだ。
~2016 文章Gダム,~2016,カイジェス
構ってください
あのさ、とジェスが徐に言うので振り向けば、彼はオレに向かって両手を広げていた。
「なんだ、それ」
淡々と尋ねれば、露骨に嫌な顔をする。やっぱり子供だ。
~2016 文章Gダム,~2016,カイジェス