イズアサ

いつかあなたに触れるから

宇宙は広い。たまに窓の外を見るけど、どうしてもそれを実感すると寂しくなる。そこには何もない。自分が生きていける場所はここにしかないのだ。気の遠くなるほど大きな宇宙に比べれば、目を凝らさないと見えないくらい小さな、ここにしか。その中で俺は、悩みを抱えて生きている。ちっぽけな劣等感。

やがて世界を満たすでしょう

あらためて視線を合わせると、すごく気恥ずかしい。そもそもずっと前から思っていたことだが、こいつの瞳は綺麗すぎると思う。吸いこまれそうな緑色。性格から考えればなんの不思議もないことではあるが。 「それで、どうするんだよ、この状況」